【新人看護師必見】ベテランにも負けない観察ー

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皆さんこんにちは


某総合病院の救命救急センターで働きつつ
育児に奮闘中のパパナース
HIROです

さて今回から3回に分けて

・フィジカルアセスメントのレベルアップ
・記録のレベルアップ
・報告レベルアップ

について書いていこうと思います

新人看護師や学生にも役立ち
実習指導にも役立つように書いていきたいと思います

また「こんな記事を書いてほしい」
というリクエストがあったらコメントをください

それではさっそく見ていきましょう

フィジカルアセスメントのキホン

安心して入院できるため

前回もかきましたが
看護師が患者さんのことを観察する目的は

危険回避と安全保障の意味が強いです

 ➡該当記事はコチラ

情報社会で最近では患者さんも
色々な情報を持っていることも増えましたが
第三者が客観的かつ冷静に
異常がないかをみることは

医療が信頼を得るうえでとても重要です

トラブルセンサー

異常の発見という意味では
看護師の観察は警報(アラート)と役割を担っています

どんな些細な異常であっても見逃さずに
警報を鳴らしてどんな小さな火種でも教えてくれる

それこそが信頼です

しかし
看護師の仕事は
病気で異常を受け入れ
異常とともに暮らす人々の支援
でもあり

正常か異常かの判断をする際に
異常の兆候には個人差があることが難しさを招いています

急変を防ぐのは誰の仕事?

基本的に
患者さんは医療的な知識を持ち合わせていません
(持ち合わせる必要もありませんが)

従って
患者自身が的確な報告をあげてくるのを期待する
これはナンセンス

急変の予防こそ救命の連鎖の第一歩

AHAーBLSプロバイダーガイドブックより抜粋

生活を側で支援し
一番患者さんの側にいる医療者は
確実に看護師

であれば
急変の兆候を監視して
予防できるのも看護師

です

観察前に必要な情報

これまでの経過を知ろう

患者さんを観察するうえで必要なのが
情報

具体的には
・現病歴
・入院後の経過
・現在の状態(よくなっているのか?)

・今日すべきこと
・治療に対しての本人の受け止め
・家族の状況は?

項目多すぎませんか?

あまり情報収集に早く出勤しようとすると怒られるから…

最初のうちはこんな感じですよね
ここに関しては日々変わる受け持ち患者さん
すべての情報を把握しようとするのは

無理です

せめて上から4つ
・現病歴
・入院後の経過
・現在の状態(よくなっているのか?)

・今日すべきこと

くらいは把握できていると良いと思います

方向性を確認しよう

患者さんが入院している以上はゴールがあります
退院です

どういった形で退院ができるようになればいいのか
ゴールから逆算が必要です

病気に対してどうするのか

肺炎で入院している方であれば
酸素投与が不要になること
これは1つの目標です

胆石症で手術した方であれば
キズの状態が落ち着いて
歩行したり
シャワーを浴びたり
痛みが落ち着いたり
食事が問題なく食べられる

このあたりがゴールでしょう

今回の入院での目標

大腿骨頚部骨折で入院した方であれば
キズが落ち着き
痛みが落ち着き
リハビリをして
少しずつ荷重がかけられるようになり
最終的に歩行ができる

がゴールまでの道のりでしょう

しかし
なかなか予定通りに進まない方もいます
特に高齢者は
一度落ちたADLが回復する
というのが非常に困難

大きい地域の中核病院であれば
術後ある程度落ち着いたら
地域にあるリハビリを行う病院に転院

また
末期がんの療養をされている方であれば
痛みの緩和や終末期に特化したケアをしている
ホスピスを持つ病院へ転院

とゴールが変わってきます
アナタが受け持つ患者さんは
どこをゴールとしているとしているのでしょうか

悪くなってしまったらどうすれば

看護師にとって避けたいのが
急変

一度起きてしまったら
1分1秒を争う超緊急

しかし
病棟では全員が急変対応が必要か
病気のステージや
本人や家族の意向を汲むことが大事で
何でもかんでも救命をすればいいわけではない

これが超高齢社会において
現在の救急医療・看護の考え方の主軸にあります

DNARの勘違い

そうではないこともたくさんあります

よく混同されてしまう言葉にも注意が必要です

DNAR(Do Not Attempt Resusciation)
と記載ある方は
心肺停止に至るリスクはあるけど
現行の治療は継続しつつ
心肺停止時の方針として

本人や家族の意向を尊重して
蘇生は実施しない

BSC(Best Suppotive Care)

終末期にある方において
心肺停止時だけに限らず
あらゆる悪化していく症状に対して

投薬も含めて積極的な治療は行わず
症状や苦痛の緩和を主眼に置いていく

よく聞くのが
「DNARなのに●●やるんですか?」

DNARはあくまで状態が悪くなった時の方針
であり
「BSCではない」
というのを覚えておくと良いと思います

できるナースがしているフィジカルアセスメント

観察できるタイミング

「新人の観察は時間がかかる」
これは定石です

一つ一つの観察項目に意識を集中して
漏れがないかを確認をしながらやっているからです

しかし
ある程度観察ができるようになってきたら
観察しようとして観察をしないこと
これが大事になります

例えば術後の患者さんの検温に回る際に
痛みを聞いて記録し、
ご飯の摂取量を患者さんから聞き
レントゲンに行ってもらってから離床をする

一個一個確実にやれるのは大事ですが
一歩上を目指したいなら

トイレに行く際の顔色で痛みを評価し
下膳しながら受け持ち患者さんの食事量を把握し
検査の待ち時間に立位訓練をする
などあくまで一例ですが

一日の生活を通じて患者さんの観察を実施すれば
患者さんとしては
何気ないところも見てくれている安心感になります
また
看護師としても
時間を短縮した形で観察ができるので
検温しようとしたけど血圧計やパルスオキシメーターが出払っていてない
なんてことがないかもしれません

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観察頻度の調整

看護師は医師から
「バイタルを〇時間おきに計測してほしい」
と依頼されることがあります

これはあくまで医師が状態悪化のリスクを考え
「このくらい時間を空けても大丈夫だろう」
という予測の元の指示です

しかし
患者さんの安定した状態はいつ崩れるかわかりません


さっきまで大丈夫だったからこれからも大丈夫
そんな論理は患者さんの安全を守る上で全く通用しません

状態に合わせて
不安定性があるのであれば
(指示をされなくても)観察頻度をあげられる
これが一歩上の看護師には求めらる能力だと思います

観察と同時に評価

私たち看護師の観察は
状態急変を防ぐ意味で
とても大事な意味があります

あれ何か変だぞ!?


そう感じた時に
「さっきからおかしいと思ってはいたんだけどね」

こんなことを言っていたら
看護師失格ですよね

悪い兆候の芽は
早期発見・早期介入がとにかく大事です

観察自体のレベルアップをするには

異常を見つけるためには看護師の
異常を見つける力

観察力のレベルアップは必須
どうしたら
レベルアップできるのでしょうか

どんな異常があるのか

車が安全性向上のためにしていること
それは
本来は避けたい繰り返しの衝突実験

最悪のシナリオを想定しておくこと
これは非常に意味があります

どんな事故が起こりうるのか
どんな時に起きやすいのか
それが発生した時にはどんな危害が加わるのか
起きてしまった時にはどうやったら中にいる人は助かりやすいか

起きてほしくない事態を見据えて
それの予防と対策がされて初めて
安全が確保できるわけですよね 

異常察知力の高め方

ではどうしたら
異常を見つけた時に見逃さない
ことが出来るのか

それは
起こりうる異常をイメージできているのか
これに尽きます

多くの看護師さんがやっていて
「そうじゃないんだよ」

と思うのが
「いつもと違うところはあるか」
という視点で観察をする
ことです

いつもと同じかどうかの基準で観察すると
危険な兆候が一つあっても
「許容範囲の範疇」

として異常をいったん見逃す癖がついてしまいます

例えば
肺炎で息苦しさが増強している方であれば
更に肺炎が悪くなったら・・・と考えます
(苦しいから)酸素投与量が増える
(苦しいから)呼吸努力が強まる
(酸素をたくさん取り込みたいから)呼吸回数が増える
(苦しくて食欲も落ちるから)食事が食べられなくなる
(食事もとれていないから)体重が減る

など悪くなった時を想定して
悪化の兆候がないか一つずつ確認をする

そして
悪化の兆候が2個3個集まっていれば
それは勘違いではなく
間違いなく患者さん自身が悪い状態に近づいています

異常に触れ合う機会を増やせないか

そうはいっても
学生あがりの新人看護師にとって
そんなに質の高い観察が急にできるわけではありません

だって
見たことも
聞いたこともない異常をみつけられないから

であれば
見慣れるまでは経験のない異常は
見逃し続けていいのでしょうか

答えはノーです

患者さんの異常に気付き、命を守れるのは看護師です
異常を見逃していいわけがありません

見たことも聞いたこともないので私は悪くありません!!

急変で亡くなった患者さん家族を前に
アナタは言えますか!?

それが言えるあなたは看護師として不誠実かもしれません
だって
「側にいたのがあなたでなければ死なないで済んだ」
と言われたら悲しすぎませんか

こうなったら先行体験をするしかないでしょう

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今はyoutubeとかでも症状や異常な呼吸音など
検索すればいつだって先行体験ができます

あとはやるかやらないかはあなた次第です


さいごに

いかがでしたでしょうか
看護師にとって異常を見つけ
早期に対応に繋げられるかどうか

これこそが看護師の医療現場にいる最大の理由
と私は考えています

次回は「記録がレベルアップできるために」

を書いていきますのでお楽しみに
高評価とシェアコメントをお待ちしております

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