精神科の訪問看護は儲かるのか!?闇に迫ってみた

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皆さんこんにちは
パパナースのヒロです。

本日は全国区のニュースになっている

某訪問看護ステーションの
精神科患者さんに対して過剰請求していたのではないか

という問題について解説していきます

今回の記事を読むことで

  • 精神科看護の特色
  • 訪問看護の儲けのしくみ
  • 報じられている業者の闇

について理解することができます
それではさっそく見ていきましょう

精神科って怖い・危険?

そもそも精神科ってどんなイメージがありますか?

精神科は精神が異常な人でしょ?

危険なイメージがあるなぁ

そんなイメージをする方も多いのではないでしょうか

精神を病んでしまった人の例を挙げると
秋葉原無差別殺傷事件の犯人
加藤智大元死刑囚

ほらやっぱり危ない人でしょ

ほかにはアルコール依存症の
元アイドルの山口達也
さん
現在彼は
アルコール依存患者を支援する会社を経営しています
https://yamaguchi-tatsuya.co.jp/

山口さんは今は社会復帰しているな

病気にもよるのかな

元読売巨人軍などのプロ野球で活躍した
長嶋一茂さん

彼はうつ病を抱えていることを告白
一時期は毎晩自殺することを考えていたそうです

他人に危害は加えてないね

そう
精神科疾患を抱える患者さん=「異常人格者」
とは限らない

でも少なからず言えるのは

感情をコントロールするのが出来なくなってしまった時に
精神科の介入が必要

と言えます

感情をコントロールできない人って?

でも
精神科の患者さんは
気分や感情のコントロールが
他の人よりも苦手な状態にある人

きっかけ1つで精神科の患者さんに
誰でもなりうるリスクを抱えています

皆さんだって
うまくいかないことが続いたり
大好きな女の子に振られたり
大切な試験でうまくいかなかったりしたとき

「あーもうヤダ、死んでしまいたい」
と思ったことは何回もありませんか

逆に
「感情のコントロールができる赤ちゃん」
見たことがありますか?

つまり
生まれつき異常な人でもなければ
特別な人間ではないということ

殺人犯はさすがに異常では?

でもさすがに殺人犯と他2人は一緒にしないでほしいよ

もちろん一線を越えてしまった殺人犯は
刑法を犯した人であり
だからこそ加藤元死刑囚も
2022年7月に死刑が執行されています

しかし

精神科患者であったという点では共通する部分があり

自傷他害の恐れがあるひとであっても
(※自分や他人を気づつけてしまう恐れのある人)
薬剤投与をはじめとした

精神科医療によって
日常生活に戻ることができるようになる方もいます
たくさんいます

しかし
入院生活を卒業して
生活を制限していた時とは違って
社会生活に溶け込もうとすると


偏見が怖くて
病気自体を周囲に告白しにくくて
周囲の理解が得られにくかったり
本当は気持ち的に辛いのに
よく見せようとして頑張りすぎたりして

再び精神が不安定になりやすかったりします

ちなみに

5月は1年で最も自殺が増える時期でもあります

厚生労働省令環5年度自殺対策白書より

精神科看護が必要なわけ

その際によく用いられるのが
精神疾患を落ち着けるための薬
向精神薬
こういった薬などを過剰に服用するなどして自殺を図ろうとする人

いわゆる
治療薬が逆に自殺の材料に使われてしまうこと
たくさんあります

薬が処方されていれば

薬が精神の病気を勝手に直してくれるんじゃないんだね

これが一般の方がもちやすい
大きなおおきな誤解です

「学習塾に通えば勝手に成績が上がるわけではない」のと同じです


日常生活に戻ろうとしている患者さんが
いつ何時おかしくなって自殺しようとしたり
誰かを傷つけようとするかわかりません


症状の再燃をしないようにすること
・増悪の兆候がないかを確認すること
・生活のための支援体制を構築・調整すること

そのために生活をそばで支援する人が必要
これこそが精神科看護の大きな役割です
(僕の持ってる昔のテキストにはそんなことが書いてあります)

もし訪問看護師からみて
おちつきがなかったり
精神的な不安定なところがあれば


処方薬の調整をしたり
自殺を図りそうな人ならば
週1回ではなく
週に2-3回訪問をする
などして

精神科の診察を受けたりできれば

精神的な不安定が引き起こす事件を予防できるのも
訪問看護には期待されています

訪問看護はどうしたらサービス提供できるの?

訪問看護に限らず
看護師の業務は

保健師助産師看護師法

という法律で

療養上の世話または診療の補助

厚生労働省 看護師等が行う業務 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/11/dl/s1104-3i-0006.pdf

と定められています

したがって医師が書いた
訪問看護指示書

【精神科医が解説】精神科訪問看護指示書とは?書き方のポイントを解説 – 【公式】田町三田こころみクリニック|内科・心療内科・糖尿病内科 (cocoromi-mental.jp)

これがなければ勝手に訪問することはできません

この指示書の有効期限は
最大で半年間
これに基づいて訪問看護を提供することができます

精神科訪問看護の指示書ってどんなもの

ここで見ていただきたいのが
精神科訪問看護指示書

訪問して何をしてほしいかが具体的に書いてあるのが

です

生活リズム確率
家事能力の獲得
対人関係の獲得

など

これらの目的に合わせて

1回30分を基本として訪問をしています

また
医師からは
本人の危険性
生活補助の負担が大き
さなど

に合わせて

複数名での訪問の必要性を記載するようになっています

実際に精神科の病院でも
危険手当があることなどから

精神科看護師の給料は基本的に高い

というのが相場です

なぜ精神科は儲かるのか

胃腸科の患者さんは
胃や腸のどこかに異常がある
もしくは
異常が疑われる人だけです

産婦人科に通うのは
周産期の女性や
女性器の異常やその疑いがある女性

どちらもその科に通う方はある程度限定されます

では、精神を病むのは誰ですか?

老若男女誰もが患者になりえます

つまり
精神科の受診患者自体は
ダントツで多い現状にあります

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/dl/suikeikanjya.pdf

慢性的な症状や疾患の管理

整形外科に通う高齢者同士の会話です

通院患者Xさん
通院患者Xさん

最近Aさん、見かけないね

通院患者Yさん
通院患者Yさん

Aさん調子が悪いらしいよ

私なんか毎日マッサージしてもらってるし

ここまで歩いているから元気よ

ただの高齢者集いの場になりつつある
整形外科クリニックの待合室
なんて笑い話があるように

慢性疾患の患者というのは
一生顧客
というとらえ方もできます

精神科の患者さんも
治す病気というよりは
症状のコントロールをしながら生活する一生もの
医療が進歩しても
患者がゼロになるリスクはあまりない

という特色があり、
医療経営という観点からは

顧客数の安定が見込みやすい診療科
ということが言えます

精神科患者は意外と未収が少ない

病院というのは慈善事業ではありません

実際に経営難や効率化のため統廃合
というニュースも頻繁に見かけます



病院経営にとって収益にシビアになることは
現代社会にとって当然のことと言えます

そうとなれば
医療費を支払い拒否だとか
「収入がないから今は払えません」

という人が増えれば経営は傾きます

その一方で
精神科患者さんは社会生活が困難な方が多く
生活保護の受給者も多い

という背景があります

生活保護受給者への医療費は

全額公費負担
つまり
未収や受診控えが生じにくい構造があり
診療したら国から支払いがされる

精神科の特徴

精神科医療・看護の難しいところは
採血やレントゲン、CTなどで
異常を数値や画像として可視化することができないこと

話し方
・表情
・目つき
・落ち着きのなさ
・感情のコントロールできるか
・薬が処方されたとおりに飲めているか
  など

必要なサービスの量は誰が決めているのか

精神科訪問看護指示書には

どのくらいの頻度で訪問してほしいかの記載はありません

訪問看護でも
身体的サポートの分野あれば

排便コントロールとして
(便秘をしないで過ごせるように支援すること)

週一回浣腸と摘便
で訪問しているとしたら
週に2回も3回も浣腸したらやりすぎ

家族だって

そんなに浣腸して大丈夫ですか?

って言いたくなります

でも
精神科の訪問看護は
こまめな観察によって
異常行動の早期発見
それを医療に結びつけることで
自傷他害などの危険行動を予防
にもつながる可能性があります

また
一人暮らしをしている人であれば
安否確認としての役割も担っています

安心を担保してくれるサービスに過剰はない

Help hands holding together in monochrome color representing friendship, partnership, help and hope, donation, assistance.

ここがとなっており
必要な訪問回数は
各事業所やスタッフの裁量に委ねられている

しかも
本来たくさんサービスを受けたら支払う額が増えるはずでも
生活保護であれば
週に1回でも3回でも
患者さん側に負担は一切かからない

実際に今回のニュースでは
「週に3回はいらないのではないか」
という方に対して訪問を行っていた疑いがある

と記載されています

サービスの質と安全を無視?

精神科の訪問看護では
複数名で訪問する必要性があると記載されることがあります

すなわち
精神的な不安定で危険な場合や
体格が大きいため着替えなど生活支援をするのに
訪問看護師1名では負担が大きい場合
複数名で訪問したいわけです

しかし

人件費が2名分かかっても
訪問自体は1件なので収益は変わりません
事業所が負担となるくらいなら
誰だって1名で訪問してしまいます

だからこそ
複数名精神科訪問看護加算があり
訪問するスタッフの資格や訪問時間にもよりますが

1回あたり201点~402点が計上できます
(1点10円なので、2010円~4020円)

もちろんこれは本来であれば
2人別々なら2件回れるはずの
収益を保証するためのものですが

記事によれば
すべて1人で訪問するように指示をされていたそうです

これは
別のお宅に二人別々で訪問をしたほうが
おおよそ30分で500点程度(5000円)の収益になり
同じ時間でより多くの利益が上げられるからです

もしこれが本当なら
某中古車販売業者と同じですね

過剰サービスが正当化しやすい背景
おわかりいただけましたか?

現段階では記事の内容が
どこまで事実化もわかりません

しかし
限られた診療報酬しか得られない訪問看護が
全国展開できていて
株式会社化している

普通に考えたら
何かおかしいだろう・・・。


最後までお読みいただきありがとうございました
精神科看護について
僕自身がどっぷりつかったことはありません

ですので

いろいろな部分から調べて書きましたので
「現実とは違う」
みたいなことがあれば
コメントをください

でも

総合病院の救急分野において
精神疾患の患者さんにとって生活を日々維持し続けるためにも

訪問看護に期待される役割は大きい

と思っています

次回からは
新人看護師サポートシリーズ
と題して仕事を覚える段階で役立つことを書いていきたいと思います

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